商品スタッフII ヘルプ>概念>商品 |
「商品」は本システムの中心的な役割を果たす概念です。 そのため、本システムの名称も「商品スタッフ」となっています (「II」は次世代システムであることを象徴すべくつけられています)。
本システムでの「商品」は基本的に仕入先から仕入れ、顧客に販売するものです。 その過程でお店の利益を得ます。 利益を最大限にするためには、商品を効率的に取り扱うことが必要です。 顧客へのその他のサポートはそのような基盤があってこそ初めて可能であると思われます。
現実の事物をソフトウェアで扱うためには「モデル化」というものが必要です。 どのようなモデルにすればよいかという問題は製作者の頭を痛めるところです。 モデル化は様々な試行錯誤を経て決定されるものです。 本システムでは、商品は以下のような属性を持つオブジェクトであるというモデル化を行っています。
本システムでは、商品データを作成するとそのコード(自然数)が自動的に決定されます。 これを「商品コード」と呼びます。
従来型のシステムとは異なり、本システムでは商品コードの数値自体は意味をもたないので、この数値をユーザが指定することはありません。 (この理由については分類の項を参照してください)。
コードに意味が無いにも関わらず、商品コードが必要であるのは以下の理由です。
※JANコードとその問題点全般についてはJANコードを参照してください。
商品が登録された日が自動的に設定されます。ユーザによる変更はできません。
商品には当然ながら名前があります。 これはほとんどの場合、その商品のメーカーによってつけられています。 商品データ作成時には、特別の理由がない限りこの名前をそのまま入力することと思います。
また本システムでは商品名の「読み」も重要です。 「読み」は必ずしも入力する必要はありませんが、 以下の用途で利用することができます。
※なお、「読み」は常に「ひらがな」で入力して構いません。 必要な場合はシステムで自動的にカタカナに変換されます。
複数の同じ商品で、容量が異なる場合などに規格でその違いを表現します。 規格には「読み」はありません。
何も指定しなければ商品の単位は「ヶ」になります(デフォルト)。 もちろん、「枚」や「本」などと数える商品でもデフォルトの「ヶ」のままで結構です。
この「単位指定」機能の目的は、ただ商品を一本、一枚などと通常の意味で数えるためだけではありません(その目的でも使用できますが)。 特別に商品を、その本来の単位とは異なる単位で扱いたい場合のためにあります。
例えば、30m巻きのビニールシートを量り売りで販売したいとします。 このとき、「1、2」では仕入先に「一本・二本」のことと誤解される恐れがあります (おそらく仕入先では、この商品を数えるのに「m」という単位は使っていません)。 このようなときに、「m」という単位を指定して、明示的に30m、60mと表現する必要があるわけです。
店側ではこのビニールシートを常にm単位で扱うことにした場合、 発注時に30「m」・60「m」などと表示することにより、 仕入先が30「本」・60「本」であると誤解するのを防ぐことができます。
この件については、「量り売り」を参考にしてください。
商品の製造段階で印字されているバーコードの数値表現です。 本システムのPOSレジスターではバーコードスキャナを使用して売上登録をすることを前提としています。 JANコードが付けられている商品については、その数値を入力することをおすすめします。
JANコードの無い商品については店独自のインストアコードを印刷して貼付けし、 それをスキャンして商品を特定することができます。
詳細はJANコードを参照してください。
商品のメーカーを表しますが、指定しなくとも構いません。 本システムでは、メーカーも名簿管理の対象ですので、 これを指定することによって商品のメーカーを特定し、問い合わせなどに生かすことができます。
仕入先が商品をボール単位で扱うとき、ボール内の商品数を指定します。
この数値は現在のところメモ書きであって、システムの動作には影響を及ぼしません。 仕入先の求める発注単位は「発注単位」で指定します。
仕入先が商品をケース単位で扱うとき、ケース内の商品数を指定します。 一般に、個々の商品を集めたものがボールであり、ボールを集めたものがケースとなります。 ただし、ボールが省略され、商品を集めたものがケースとなる場合もあります。
この数値は現在のところメモ書きであって、システムの動作には影響を及ぼしません。 仕入先の求める発注単位は「発注単位」で指定します。
商品の主仕入先を指定します。省略しておくこともできます。 この指定は、商品を発注する場合にデフォルトでどの仕入先に発注すべきかを決めるものです。 また、仕入先ごとの商品を行う場合に、どの仕入先分であるかを示すためにも使用されます。
主仕入先においてこの商品に付けられたコードです。 これが入力されている場合には、例えば発注伝票を印刷するとき「貴社品番」として このコードを印刷します。 これは仕入先の業務がスムーズに行われるためのサービスです。
数字だけではなく任意の文字列を入力可能です。
定番区分は、いわば商品にメモ書きされるその商品の定番度を表します。 種類としては、以下のようなものが考えられますが、お店の必要に合わせて自由に作成することができます。
商品グループ機能によって設定された グループ名です。
デフォルトは課税対象です。 この属性は消費税の課税対象外となる商品を示し、売上・仕入等の場面において 税額計算から控除されます。
通常商品か経費であるかを設定します。 経費は、販売目的ではなく自社で消費するためのものです。 例えば配送用の梱包材などが考えられます。
商品販売時の税込売価(総額表示)として小数点を使用可能にするかどうかの設定です。 通常はOFFにしておきます。これは税込売価は整数にする(丸める)という意味です。 例えば、税別250円の商品に5%を付加すると「262.5」という数字になりますが、 これを切り捨て・四捨五入・切り上げのいずれかの方法によって(設定による)、 262円あるいは263円に丸められます。
ONにすると262.5円という数値のままです。この場合には、売上行ごとに「切り上げ」 (このときは必ず切り上げです)になります。 例えば、この商品を3個購入したとしますと、787.5円ですが、切り上げられて788円となります。
この設定は顧客への販売時のみに適用されることに注意してください。 そもそも仕入先への発注は総額表示ではありません。
数量に小数点が使用可能かを設定します。通常はOFFにして整数のみとします。 冷蔵庫や鉛筆の販売数量は1.5にはできません。
ONにするのは「量り売り」が可能な商品の場合です。 詳細は「量り売り」を参照してください。
この属性を持つ商品は、レジでの売上登録や見積作成の際に「追加商品名」の入力が求められます。 これは主に、通常の商品名(「**ブラインド」など)に特注名(「1m50cm」など)を 追加して売上登録するためのものです。 つまり、特注品に対応するものです。
追加商品名は、通常の商品名とともに≪≫で囲まれて表示されます。 例えば「**ブラインド≪1m50cm≫」となります。
売上登録あるいは見積作成時に、商品を登録すると必ず税込売価の入力を求められ、 その値が売価となります(販売価格の登録があっても無視されます)。
また、原価率を指定することにより、税別売価のその割合が自動的に原価として記録されます (粗利額・粗利率も算出されます)。
この機能は主に特注品などの見積入力の際に用いられます。
売上登録あるいは見積作成時に、商品を登録すると必ず税別仕入価格の入力を求められ、 その値が仕入価格となります。(メーカーなどが設定した標準の仕入価格登録がされていても、この場合は無視されます)。 ただし、運賃は登録済みの値が用いられることに注意してください。
この機能は主に特注品などの見積入力の際に用いられます。
在庫の存在しない商品を表現します。例えば、「配送料」「設置料」等が考えられます。 これらは形の無いものですから在庫の増減は一切ありません。
ただし、通常の商品と同様に販売時に「持帰」「配送」「仮注」の形態をとることができます。 これらは、以下の意味であると解釈してください。
サービスは形の無いものですが、配送状態での販売あるいは仕入先発注後入荷した場合は 「引当」が行われます。これにより、販売時以外の「サービス」を忘れることなく実行できます。
この商品の代替商品を指定します。
メーカー等で商品が廃番になったとき、完全に商品が仕入不可能となる場合もありますが、 同じような機能を持った代わりの商品が発売されることがあります。 そのような「代わりの商品」を指定するものです。
A商品の代替商品としてB商品が指定された場合、 主に発注点方式にて発注点を切ったかどうかの判断に影響します。 A商品は廃番ですから発注点を切っていても発注対象にはなりません。 この一方で、B商品はB商品自体の在庫数(仮想在庫数)だけではなく、 A商品の在庫(仮想在庫数)を含む数が発注点を切ったかどうかの判断に使用されます。 例えば、
であるとします。A商品は発注されることが無いので、その発注点・適正在庫数はどのような設定でも無関係です。 B商品については、仮想在庫数として、A商品も含む15という値が使用されます。 この数は発注点を切っているので、適正在庫数に戻る数量が推奨発注数となりますが、 これは「70 - 15 = 55」となります。
代替商品指定は連続していてはいけません。例えば、 「A商品の代替商品はB商品、B商品の代替商品はC商品」という指定はできません。 発注可能であるのはC商品のみですから、 「A商品の代替商品をC商品、B商品の代替商品もC商品」という指定をしなければなりません。 この場合、発注点方式に適用されるC商品の仮想在庫数はA,B,C三つの商品の和になります。
商品に関する備考を自由に記述します。 記述された備考は、主にExcelへのエクスポート時に利用します。
デポの間で商品補充を指示するための設定値です。 商品の補充を参照してください。
補充点・適正展示数は展示デポにしか設定できません。 非展示デポ(倉庫など)から展示デポ(店頭など)への商品補充指示を自動的に行うものだからです。
商品の価格を参照してください。
商品の画像を登録しておくことができます。 現在のところ、商品情報画面などで 商品の形状を確認するために用います。
あらかじめシステム側で用意された商品の属性以外にユーザ側で自由に商品属性を定義することができます。 これを「ユーザ定義列」と呼びます。 例えば、「形状」という列を作成して各商品の形状を記録しておくことができますし、 JANコード以外の特別なコードを保存しておくことができます。
ユーザ定義列に格納したJANコード以外のコードで商品の特定を行いたい場合は、 ユーザ定義列の「ルックアップ」属性をONにします。 これにより、レジスター等のコード入力で任意のコードによるルックアップを行うことができます。
ユーザ列の「数」は無制限です。 いくつ列を作っても構いませんが、ただし表形式の表示やエクスポート等では最初の5つ (列番号1から5まで)しか使用できません。
ユーザ定義列はユーザ定義列画面にて設定します。
商品スタッフII ヘルプ>概念>商品 |