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本システムでは一つの商品について、様々な「価格」をサポートしています。
商品の販売価格には4つの種類があります。
メーカーによって設定されている価格です。 上代(じょうだい)と呼ばれることもあります。 オープン価格の場合は設定する必要はありません。
本システム内でこの値が使用されるのは、仕入先への発注伝票に上代として印刷し、 定価を仕入先とのあいだで確認するためです。 他の用途では使用されませんので、必要なければ設定しなくても構いません。
システム内では全く利用されません。 お店側のメモ欄として提供しているもので、POPなどに表示する際の価格です。 例えば、「定価XX円のところYY円!」などと、先に表示価格と売上価格を並べるような場合にこの情報を利用します。 メーカー価格がある場合には、メーカー価格と同じでよいでしょう。 オープン価格の場合には、標準的な価格を設定することが考えられます。 システム内では利用されないので、これを入力することは全くの任意です。
顧客への商品販売時に自動的に取得される価格です。例えば、レジで商品のバーコードを読み込むと、 (特売設定がされていない限り)この価格が表示されます。
システム内では、販売価格あるいは売価としてこの価格があらゆるところで使用されます。
顧客と価格交渉をする場合に、これ以上値引きをしてはならないという価格です。 これも全くのメモ書きですが、設定によって商品ラベルに(符牒を使って)印刷することができます (インストアJAN設定画面を参照)。 それ以外の用途では使用されません。
値が設定されている場合は、当然のことながら 「メーカー価格 ≧ 表示価格 ≧ 売上価格 ≧ 値引価格」という関係が成立しなくてはなりません。
商品を仕入れる際の標準的な価格です。 これはその商品の主仕入先の価格で、発注の際の発注伝票にはこの価格が印刷されます。 ときには主仕入先以外からも仕入を行う場合もあるかと思いますが、その際にも (特に変更しない限り)その発注伝票にはこの価格が記載されますので注意してください。
大型の商品を仕入れる場合などにかかる運賃を指定します。 この値はシステム内では以下の目的に使用されます。
仕入価格と運賃を合計したものを原価と呼びます。
本システムでは、価格をすべて税別価格(本体価格)で保持しています。 販売価格、仕入価格、運賃のどれもがその本体価格のみのデータとして記録しています。 そのため、税込価格が必要な場合は自動的に消費税を加算しています。 これにより、消費税率が変更された場合には、その設定をするだけですべての税込価格を自動的に算出することができます。
しかしこの反面、「税込メーカー希望価格」のような値をそのまま保持することはできません。 税込価格の入力はできますが、そのときには自動的に税額を差し引いて税別価格として記録します。 したがって、消費税率が変更された場合には、その「税込メーカー希望価格」は 自動的に「入力した価格 - 入力したときの消費税額 + 新しい消費税額」 という値に変更されることに注意してください。 これはメーカーの意図とは異なるかもしれません。
また、税込販売価格(小売価格)はたいていの場合整数です。 ガソリンスタンドなどでは、「1リットルあたり140.3円」等の表示も見受けられますが、 1円以下の額を消費者向けに提示することは「まれ」と思われます。 しかしながら、(これは純粋に数学的な問題ですが)「整数の税込価格から税額を引いて整数の税別価格を算出し、 逆にその税別価格から税額を加算すると元の税込価格に一致しない」ことがあります。
例えば、いま消費税率が5%で、お店では消費税額を四捨五入して商品に上乗せすることにしているとします。 ここで「税込157円」というメーカー価格をそのまま販売価格としても採用するとします。 157円の本体価格を求めると「157÷1.05=149.5238095....」となります。 そこで、税別価格を149円としてしまいますと、そこから税込価格は 「149×1.05=156.45」となります。四捨五入すると156円となってしまい、1円少なくなります。 では、税別価格を150円とすると、今度は「150×1.05=157.5」となり、四捨五入で158円です。 今度は1円高い価格です。 つまり、「税額を四捨五入で丸める方針をとった場合、税込157円の、整数の税別価格は存在しない」 ということになります。 |
したがって、税別価格は販売価格・仕入価格・運賃を問わず、すべて小数点(小数)を許可しています。 小数点以下二桁までの指定が可能です。
これに対して、税込価格は以下のようになっています。
小売時は(現在の法律では)総額表示ですので、販売価格については特に税込価格の扱い方は重要です。 仕入取引では総額表示の必要はありませんので、税込価格についてはあまり考慮する必要はないと思われます。
本システムでは、一つの商品の、例えば売上価格は一つではありません。 価格は必ず変更されるものですし、多数の商品の価格を同時に変更するのであれば、 事前に準備(価格ラベルの張替えなど)が必要になります。
そのため、あらかじめ価格変更予定を作成しておくことができ、 過去の価格を履歴として残しておくことができます。 例えば、A商品の商品価格が「初期値は250円であったが、X月X日からは270円とし、 現在は270円で販売しているが、さらにX月X日からは280円にする予定」ということです。
特に仕入先からの商品価格リストを取得して、商品インポート によって、複数商品の価格を一度に変更することができますが、 その適用日付を「3日後から、一週間後から」などと自由に指定することができます。
システムであらかじめ用意されている価格種類は、前述のように メーカー価格、表示価格、売上価格、値引価格、標準仕入価格、標準運賃ですが、 これ以外の価格種類を追加することもできます。
顧客によっては常に特別な価格を適用したいこともあります。 例えば、お得意様の場合は売上価格(通常適用される売価)の5%引きとしたいかもしれません。 このような目的のために以下の操作を行うことができます。
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