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本システムでは、通常の場合以下の段階を踏みます。。
ただし、状況によっては必ずしもこのような段階を踏まない場合があります。例えば、
このような状況にも対応できるよう、発注処理がなくとも仕入処理・入荷処理を行うことができます。
本システムには発注処理として、通常発注、単品発注、客注発注の三つと、 仕入先への返品要請(返品発注)があります。
本システムでは、現在のところ推奨発注数を決定する方式として発注点方式を採用しています。 これは、あらかじめ商品の発注点と適正在庫数を決めておき、 発注点を割り込んだら、適正在庫数になるまで商品を発注せよとの指示を出します(自動発注)。
自動発注では、仕入先や商品種類によってケース入数・ボール入数 その他のまとまりでの推奨発注数(これを発注単位といいます)が指示されます。
※もちろん、自動発注を無視して商品を発注することもできますし、 発注の指示が出されてもその通りに発注する必要はありません。 発注数量はあくまでも推奨数です。
基本的には、商品の現在の在庫数と商品に設定された発注点及び適正在庫数を比較することで システムが推奨発注数を決定します。 ただし、このときの「在庫数」として仮想在庫数が採用されます。 また、「発注点を割り込む」という意味は「発注点以下」あるいは「発注点未満」のいずれかになりますが、 これは在庫管理設定によって決まります。
いま、発注点が5で適正在庫数が20のときに、仮想在庫数が2であるとします。 また発注単位が5であるとしますと、 システムは「18個発注すべきであるが、発注単位5の倍数である20個を発注せよ」との指示を出します。
この方式を正しく動作させるには「現在庫数」の把握と「発注済み未入荷数」の把握が必須です。 前者は「実在庫数とシステム在庫数を常に一致させること」、 後者は「システムを経由しない発注を行わない」ということです。
※在庫把握の重要性については「在庫」を参照してください。
在庫数量と発注点等から導かれる推奨発注数とは無関係に、自由に発注を行う場合です。 もちろん、発注伝票作成中に商品の現在庫数量や発注中未入荷情報などを参照することができますから、 適正数の発注ができます。
顧客による注文をそのまま発注するものです。 レジスターや見積・販売作成で作成された客注を、確認後そのまま自動発注することができます。
仕入先に商品の返品を申請するものです。通常の商品発注時点では在庫の増加は当然ありませんが、 返品申請を行うと、その時点で数量が在庫から減少し引当状態(返品引当)になることに注意してください。
いずれの方式でも、 発注書にはその商品の標準仕入価格が表示されます。 これは自社側で認識している仕入価格ですから、仕入先では(値上がり等で)異なる金額になっているかもしれません。 また、こちら側が「発注単位」を間違えたり発注単位が変更されたりしていることもあるかもしれませんし、 仕入先にて欠品となっている場合も少なからずあります。
仕入先からの連絡により、仕入処理までのあいだに商品の数量と金額は変更することができます。 発注時の数量・金額はそのままに、修正数量・修正金額として自由に変更できます。
いずれの方式でも発注処理を行うと、発注伝票データが作成されます。 発注伝票データは、デフォルトでは発注商品行は6行ごと分割され、それぞれに発注番号が つけられます。
6行ごとに分割するのは、「チェーンストア統一伝票・ターンアラウンド1型」の形式にあわせるためです。 「ターンアラウンド2型」の場合は9行ごとになります。 仕入先によって使用している伝票は異なると思われますから、 分割行数は仕入先ごとに自由に設定できます。0の場合は分割しません。 仕入先属性の発注伝票行数を参照してください。
このように一つの発注分でも発注伝票データとしては複数に分割されますので、 一つの発注は、例えば「No.1234~No.1236」のように表現されます(3つに分割された場合)。
発注に対応する仕入処理は発注伝票単位で行います。
仕入先から受領した納品書を入力する処理です。 ただし、発注を行った場合は、既にある発注伝票データをそのまま流用しますので、 手入力しなければならないことはまずありません。 発注を行っていない場合(発注無し)は手入力が必要になります。
仕入処理の種類は以下のとおりです。
自ら発注したものについて納品書を受け取るわけですから、最も標準的な仕入といえます。 各発注伝票について納品書を受領し、 その納品書と発注内容を比較します。 発注伝票は、発注書の行を(デフォルトでは6行ごと。設定によって異なる)分割したものであることに注意してください。
仕入先から受領する納品書は、通常は発注伝票の通りに記載されているはずなので、 ほとんどの場合は発注額と納品額が同一であることを確認すれば済みます。 この場合は(仕入先側の)納品番号・納品日、および自社側の計上日を指定するだけで仕入処理が完了し、 仕入伝票データが作成されます。
しかし、次のようなケースも考えられます。
これらの対応はケースバイケースですが、本システムでは以下の機能を提供します。
なお、「発注済み仕入」の場合、発注時の商品単価と仕入時の商品単価は一致していなければなりません。 こちら側の把握している間違った金額で発注してしまったとしても、 仕入先からの連絡で発注金額の修正を行っていればそれらは一致するはずですが、 連絡の無い場合には一致しません。
この場合には、仕入先のミスとして「単価異常」が記録されます。 詳細は単価異常を参照してください。
こちらからの発注無しで仕入処理を行うものです。 これは、仕入先との取り決め等によって定期的に品物が送られてくる場合などです。 発注伝票が無いので、(仕入先側の)納品番号・納品日、および自社側の計上日のほかに、 実際の商品と数量等を入力する必要があります。
仕入先からの値引き伝票を入力します。「発注済み仕入」や「発注無し仕入」でも 商品とともに値引額の入力はできますが、この伝票は商品の記載がなく値引き額だけを 記載するためのものです。
特に、仕入単価異常によって仕入値引きが行われることがあります。 詳細は「単価異常」を参照してください。
仕入先への返品申請(発注)について、仕入先が了承したものを入力(仕入)するものです。
返品申請書を作成せず、口頭などで仕入先に返品を伝えた場合に、その伝票を入力するものです。
(発注済・無)仕入や値引き伝票では値引き額を指定することができますが、 これらはその伝票に対する総体としての値引き額です。 個々のどの商品について値引きが行われたかは記録されません。 したがって、商品別の仕入集計を行った場合にこれらの値引き額は加味されません。
これに対して「商品指定値引き」では、商品と値引き額を指定することにより、 「どの商品についていくらの値引きが行われたか」を記録するものです。 この場合、商品ごとの仕入集計では値引き額が差し引かれた値となります。
入荷処理では、到着した商品の受け入れを行い、それらに適切な「振分処理」を自動で行います。
すなわち、入荷処理の担当者は、送られてきた商品を特定し、その仕入先と数量を入力するだけでよいのです。 その商品をどうすべきかはシステム側が自動で決定しますので、その指示に従うだけです。
※この指示を状況によって人間側が修正することももちろん可能です。
入荷処理が行われるタイミングとしては「商品の到着時」ですが、 このときその入荷商品のシステム内の状態としては複数のケースが考えられます。
(1),(2)の場合は通常の処理となります。 入荷処理は、基本的にその商品の仕入処理が完了していることが必要です。 このとき、入荷した商品の在庫金額は、仕入価格をもとに移動平均法で計算されます。
(3)の場合も入荷処理ができますが、仕入処理がされていないため、在庫金額は 発注価格をもとに移動平均法で計算されます。 発注価格は最終的には正しく無い(納品書とは異なる)場合があります。
(4)では、発注価格も仕入価格もわかりません。この場合は、入荷商品は保留状態になります。 保留状態の商品は、在庫とはならず、「振分処理」も行われません。 発注あるいは仕入が行われた時点で、通常の処理を行うことができます。
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